大規模修繕工事はなぜ必要ですか?
不具合箇所だけ修繕すれば良いのでは?
「管理会社や工事会社さんは大規模修繕工事は重要で、
定期的に工事を行うべきだと仰るのですが、
壊れたり剥がれたりした箇所を修理する方法では駄目なのですか?
とご質問される方も多くいらっしゃいます。
不具合が生じた箇所を、都度、修理する方法も無きにしも非ずです。
が、3階建て以上の建物など一定規模以上の建物は、
長期修繕計画を作成し計画的に修繕工事を行った方が、
修繕費・工事費は大幅に安く済みます。
大規模修繕工事はどんな工事を言うの?
どういう工事内容、どの程度の規模以上の工事を
大規模修繕工事と呼ぶかはとても曖昧です。
多くの場合、
複数の箇所の半分以上にわたり修繕する工事、
または外部足場を設置して行う修繕工事、
を大規模部修繕工事と捉えています。
外部足場設置は
思っている以上に費用が掛ります
外部足場の設置費用の相場単価は、
設置面積あたり1,300~1,500円程度です。
運搬費、安全対策費、交通誘導員費などを加えた、
1,800~2,000円が外部足場設置の総額単価の目安です。
7階建て50戸程度のファミリー向けマンションの場合、
外部足場の設置面積は1,000㎡~1,500㎡程度ですので、
外部足場設置費用だけで200万円~300万円程度になります。
それだけの費用を掛けて外部足場を設置するのであれば、
近い将来、不具合に発展する可能性が高い工事も含め、
全てを一緒に工事する方法はコスト削減に繋がります。
建物の劣化ってどうして起こるの?
建物は、
以下の外的要因や内部応力を繰り返し受け続けることで、
建材などは酸化老朽し、接着力不足などの劣化が進んでいきます。
・紫外線による有機物破損
・直射日光の熱による伸縮
・風雨による酸化促進
・地震による伸縮、衝突
・交通振動による伸縮、衝突
・強風による振動、収縮
特に、
・屋上
・外壁
・サッシなどのや外部金属
は紫外線や風雨を直接受ける場所なので、劣化進行が早くなります。
これら劣化・不具合の進んだ場所の機能を回復させることが、
大規模修繕工事です。
大規模修繕工事の工事内容
これまで実施してきた大規模修繕工事の代表的な工事内容です。
外部足場が設置されているときに、
建物全体にわたり修繕する工事が中心になります。
1.防水工事 ・屋上防水
・ベランダ防水
・外廊下、外階段の防水
・タイル目地、サッシ目地などのシーリング工事
2.外壁修繕 ・タイル(部分)張替
・タイル浮きの再接着、接着補強
・コンクリート躯体欠損の断面修復
・コンクリート躯体ひび割れの補修
3.塗装工事 ・コンクリート躯体
・廊下やバルコニー手摺
・共用部(廊下、エントランスの壁・天井)
・鉄製扉、鉄製製品
・その他外部の金属類
4.その他 ・機能回復工事(集合郵便ポスト、排水管高圧洗浄など)
・機能向上工事(自動ドア、オートロック、共用照明LED化など)
・美装工事(エントランス、EV扉、EV内部など)
長期修繕計画は、
修繕費を安くするための、
とても役立つツールです
建物は新築直後から劣化(老化)がはじまっています。
直射日光や外気に晒されている場所の劣化はより早く進行します。
使用している材料の性質や特性、耐用年数を知り、
いつ頃どんな工事を行うのがベストで、
その費用はどのくらいかを把握するために作ったものが長期修繕計画です。
長期修繕計画があれば、
建物を健全で安心な状態で維持するために必要な工事に関し、
工事内容、実施時期、費用総額が一目でわかります。
目の前の不具合や劣化部分のみを修繕することは、
長期にわたる建物の維持管理を考えた場合、
経済的とは言えません。
東京防水にお任せください
東京防水ではこれまでの経験と知識を生かし、
お客様のご事情に合わせた経済的な長期修繕計画をご提案いたします。
大規模修繕工事は、
建物の寿命を伸ばし資産価値を保つために必要な工事です。
適切な時期に適切な工事を実施すれば、
建物を経済的に長い期間使い続けることが可能です。