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大規模修繕工事のシーリング工事

大規模修繕

シーリング工事とは

シーリング工事は、
一定間隔で設けたタイルなどの伸縮目地や、
サッシとタイル、サッシと躯体など異質な建材の境い目に設ける、
建材を連続して仕上げるときに生まれる繋ぎ目に施工する、
ゴム様の弾力の高い樹脂などを充填する工事のことを言います。

タイル目地シーリング材充填
タイル目地シーリング材ヘラ押さえ

シーリングの役割

1.建材の伸縮を吸収します

 建材は温度変化により伸縮を繰り返します。
 例えば熱膨張係数12.1の鉄の場合、
 長さ1mの鉄が直射日光を浴び40℃まで上昇し、
 夜間0℃まで冷やされると約0.5mm伸び縮みします。

 
 長さ5mの鉄の伸縮差は5倍ですので約2.5mmです。
 
 さらに直射日光を受けた鉄は60℃~70℃にまで達することもあります。
 温度差は70℃となり鉄の伸縮差は約4.4mmにまで達します。

 目地を設けないと、
 建材同士が干渉しあい、剥離、曲がり、切断などが生じます。

 アルミの熱膨張率は鉄の約2倍ですので、
 同条件のアルミの伸縮差は8.8mmになります。

2.防水性と気密性を高め、雨水の侵入を防ぎます

3.物(ガラスなど)、建材を支持(固定)します

 ガラスをサッシ枠(障子)に固定する、
 あるいはガラス同士を接着する役目として、
 これまではビートやグレージングチャネルを使ってきました。
 
 最近はシーリング材でガラスをサッシ枠に固定したり、
 特にガラスを強調するデザインの建物(ガラスファサード)では、
 構造用シーリング材を使用します。

シーリング材:用語の定義

JISが定める用語の定義です。

「構造体の目地、間げき(隙)部分に充てん(填)して
防水性、気密性などの機能を発揮させる材料。
不定形の状態で用い,硬化又は乾燥することで,
接着力及び凝集力によって目地をシールするための材料。」


国土交通省の公共建築工事標準仕様書にも同様の表記があります。

シーリング材の種類

・シリコン系
・変成シリコン系
・ウレタン系
・アクリル系

は建物の多くの箇所で使われるシーリング種類です。

使う場所、求める性能、耐久性、耐候性、弾性、変動などの条件に合わせて、
最適なシーリング材料を選びます。

〇シリコン系


お風呂やキッチンなどの水まわりで使うのに最適なシーリング材です。
耐久性、耐候性、耐熱性、撥水性に優れています。


〇変性シリコン系


塗装ができるため、主に外壁で使われるシーリング材です。
水まわりでも使用することができる万能なシーリング材ですが、
シリコン系と比べると耐久性が劣り、ウレタン系に比べ密着性が劣ります。

「シリコン系」と「変成シリコン系」は
シリコンという単語が入っているため
同じような性質と思う人が多いですが、原料の樹脂が違います。

「変性シリコン系」はウレタン系をグレードアップしたシーリング材です。


〇ウレタン系


主にコンクリートのひび割れの補修や木材に使用します。
密着性に優れ、硬化すると弾力性が豊かな仕上がりとなります。

その反面、紫外線に弱いので、
ウレタン系シーリング材使用の場合は、上からの塗装が必要となります。


〇アクリル系


1980年以前の外壁シーリング材として非常に普及しました。
紫外線に対する耐性は比較的高いのですが、
動きに対する耐久性が低く、
経年による硬くなりひび割れが起こることから、
現在ではほとんど使用されなくなりました。

〇油性


コーキング材の草分けです。
酸素で硬化しますが、表面皮膜が貼ると内部は硬化しません。

マスティックタイプと言われており、
ひび割れの追随性が高いため昭和時代の防水には欠かせませんでした。

また、原料は天然の亜麻仁油で、CO2の発生の抑制になることから
近年見直されています。
ただ、動きに対する 耐久性が低く、
経年によるひび割れが起こったり周辺への油汚染が多少でたりするので、
使用量自体は減っております。

東京の大規模修繕工事、防水工事、外装修繕工事は千代田区西神田の東京防水にお任せください。

コラム執筆者:一級建築士 佐藤静

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