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防水工事 ルーフバルコニーにFRP防水は適していますか・・・

屋上防水

設計事務所からお問い合わせがありました。

新築木造戸建てルーフバルコニーの防水を、
FRP防水で計画しているのですが、
推奨する工法があれば教えて欲しいとのことでした。

FRP防水とはどのような防水なのか、
使用材料、作業手順、特徴などをご紹介いたします。

FRP防水はウレタン防水と同じ
塗膜防水です

FRP防水層は、
ガラス繊維とポリエステル樹脂を塗り重ねて作る塗膜防水です。

ポリエステルはプラスチックを作る素材です。
軽量で加工が容易ですが、
弾性が低く伸びが無い合成樹脂です。

ガラス繊維のような弾性の高い素材と組合せ補強することで、
軽量で強度の高い防水塗膜を作ることが可能となります。

補強材料はガラス繊維のほか樹脂繊維があります。

FRP防水に使うガラス繊維布

FRPとウレタン

FRPは安価・軽量で耐久性がよく、
成型、穴あけ等の加工も比較的容易なことから、
・小型船舶の船体
・ユニットバスや浄化槽などの住宅設備機器
・スキー板やテニスラケットなどのスポーツ用品
など、さまざまのところで使われている素材です。

一方、ウレタンは弾性が高く強度も高い合成樹脂ですので、
ウレタン樹脂だけで防水塗膜を作ることが可能です。

FRP防水の作り方

FRP防水層の作り方は、
①細かく切断した繊維をポリエステル樹脂と均一に混ぜ込む方法
②ガラス繊維シートを張ってポリエステル樹脂を塗る方法
の2通りがあります。

防水工事の場合はガラス繊維シートを張り
ポリエステル樹脂を塗っていく方法が一般的です。

FRP防水作業工程

①下地調整(ケレンと脱脂)
②プライマー塗布
➂シート状のガラス繊維布を敷設
➃ポリエステル樹脂塗布
➄(2層目)ガラスシート繊維の方向が異なるように敷設
⑥ポリエステル樹脂塗布(塗り重ね)
⑦トップコートを塗って完成です。

合板下地にガラス繊維の敷いた上にポリエステル樹脂を塗ります

FRP防水施工時の注意点

FRP防水のガラス繊維布は、
ウレタン防水の通気緩衝シートと違い、
水蒸気を通気させることや下地の動きを緩衝する働きはありません。

広い面積を施工する場合は、
空地膨れが発生することがあります。
したがって下地の十分な乾燥が必要です。

FRP防水の長所

FRP防水は強度が大きく、
耐久性に優れたFRP(繊維強化プラスチック)を
防水分野に応用した工法です。
軽量かつ強靭で耐水性、耐食性、耐候性に優れた防水工法です。

また、硬化乾燥が早いので、
狭いバルコニーの場合は一日で施工が終わります。

1.軽量
2.強靭
3.耐水性、耐候性、耐食性が高い
4.耐薬品性が高い
5.重歩行可能6
6.短工期
7.他の塗膜防水と同様にシームレス(継ぎ目なし)な防水層

耐食性や耐薬品性に優れているため、
・薬品槽や雑排水槽
・下水道施設
などの防食分野や厨房床などにも広く使われています。

FRP防水の短所

1.他の防水工法と比較して費用が高い
2.下地が木造の場合や、広い面積には向かない
3.伸縮性がないので、下地の伸縮が大きい場所には向かない
4.労働安全衛生法に定める有機溶剤
  または特定化学物質に指定されている材料がある
5.材料の多くは消防法の危険物に該当する

FRP防水の改修にはウレタン防水を・・

戸建住宅のベランダ防水は、
FRP防水を採用しているケースが多くあります。

建築基準法の規定をクリアする商品が多くあり、
狭い面積の施工に向いていることが大きな理由です。

そのベランダ防水を改修する際の工法として、
東京防水はウレタン防水をお薦めしています。

・既存のFRP防水の影響を受けにくいこと
・防水下の下地に不具合が無ければ簡単に施工できること
・改修費用が他に比べ安価であること
・建築基準法の大臣認定を取得した工法が多くあること

などが主な理由となります。

東京の大規模修繕工事、防水工事、外装修繕工事は東京防水にお任せください。

ブログ執筆者:一級建築士 佐藤静

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