防水工事 1液型湿気硬化ウレタン防水材
弊社防水職人の一言が、今回のブログの題材になりました。
職人:1液タイプのエバーコートZERO-1は、
低温でも硬化が早いので冬場の工事には向いている。
反面、狭い場所の時は無駄になることがあるんだよね。
私:それってどういうことですか?
職人:狭いバルコニーだと一缶全量を使わないことが多くて。
残りを缶の中で保存し翌日使うわけだけど、
保存方法が悪いと液表面が硬化して膜を作ってしまう。
雨雪が続くと、結局使えなくなってしまて、
廃棄せざるを得ないこともあるんだよ。
私:だから狭い場所の防水工事で、
2液型のDSカラー・ゼロを使うこともあるんだ。
1液型湿気硬化ウレタン樹脂の特徴
(1)一液反応硬化形
主剤と硬化剤を混合する必要がないので作業が容易です
(2)高湿度下でも使用可能
水分がバインダーとなり樹脂が架橋反応しますので、
塗膜及び塗膜形成後の性能に影響を及ぼしません
(3)速乾性であり、工期が短縮可能
硬化反応・乾燥が速いため、
次の工程までのインターバルを短縮できます
(4)低温時の硬化性に優れます
5℃以下の低温下でも硬化反応しますので、
冬場や低温地域での塗装を可能とします
(5)下地処理が簡素化できます
器具器械による錆落としあるいは旧塗膜除去ではなく、
ハンドツール等の錆落としや旧塗膜除去で、
多少それらが残っている被塗物にも塗装できます
(6)塗膜性能に優れる
反応硬化形の塗料であるため塗装後架橋し、
耐久性能の優れた塗膜を形成する
1液型と2液型の使い分け
1液型のメリット
1液型は計量・撹拌が必要ないので、
省力化できて工期短縮が可能です。
また計量・撹拌の良否に関係なく、
一定水準の防水材の品質が確保できます。
2液型のメリット
・作業性が良いので仕上り品質が高くなります
・耐久性が1液型より多少長い傾向にあります
・狭い箇所や複雑な場所の施工では、
硬化時間を気にしない施工ができます
・硬化時間をある程度調整することが可能です
・水勾配調整で厚塗りが必要な場合に対応しやすいです
適材適所で使い分けています
東京防水の職人たちは、
・防水箇所の要求性能
・施工時期
・気象状況
・施工性の難易度
などを考慮しながら、職人の経験知を生かして、
1液型と2液型を使い分けています。