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ウレタン防水の特徴と代表的工法

コラム

ウレタン防水は、
液状のウレタン樹脂を塗り延し、
継ぎ目の無い塗膜を形成して防水する
仕様・原理です


1.ウレタン防水の長所


(1)ウレタン樹脂は流動性が高いので、
   樹脂が隅々にまで行き渡るため、
   継ぎ目のない連続した一体的な防水層を作ります

(2)ウレタン樹脂は何回でも塗り重ねが出来るので、
   改修回数を気にする必要はありません

(3)古い防水層の撤去が必要無いので、
   産業廃棄物の発生や処分がありません

(4)古い防水層を撤去せずその上に施工できるので、
   人手や手間の少ない省力化が可能です


2.ウレタン防水の短所

(1)職人の熟練度により、
   品質にバラツキがでることがあります


(2)ウレタンを塗り延すとき微小空気が混入すると、
   そこが弱点となることがあります

(3)工事中及びウレタン硬化前に降雨があると、
   ウレタン液が流れたり膜厚にバラツキが生じて、
   防水性能・品質が低下します

3.ウレタン防水と他の防水との比較

防水工事施工面積のシェア上位は、
ウレタン防水、シート防水、アスファルト防水の順です。

・ウレタン防水:32.6%

・シート防水:29.6%

・アスファルト防水:21.6%

・FRP防水:7.6%

(出典:一般社団法人日本防水材料協会 2019年実績)

ウレタン防水は、
全防水工事種類の中で、最も多く利用されています。

FRP防水に関する補足

木造戸建住宅の場合、
簡便かつ安価に防火上の規定をクリアできるのがFRP防水です。

FRP防水は、
国土交通省の「飛び火認定」を取得した製品が多く流通しています。

FRP防水を採用する大きな理由の一つだと推察します。

4.ウレタン防水の代表的な工法

(1)密着工法

防水する面(屋上のコンクリート)に、
直接ウレタン樹脂を塗り延して防水層を作ります。

工事手順は以下の通りに進めます。


1.ひび割れ補修や穴埋めなどの下地処理

2.プライマー塗布

3.ウレタン塗り1層目

4.ウレタン塗り2層目

5.トップコート塗り


(2)通気緩衝工法

屋上のコンクリートや既存防水層との間に通気層を確保する目的と、
既存防水層から悪影響を受けないことを目的に通気緩衝シートを敷設します。

通気層を設けるのは、
コンクリートや既存防水層が内包している水分・水蒸気を、
通気層を経由し脱気筒から外気に蒸散させるためです。

水蒸気を外気に蒸散させないと、
水蒸気圧によって新規防水層が膨らんだり破けたりするなど、
健全な防水層の形成ができなくなります。

通気緩衝シート敷設後は、
密着工法の工事手順2~5と同じです。

当社施工例:通気緩衝工法ウレタン塗り1層目


(3)機械的固定工法

屋上コンクリートや既存防水層の状態が劣悪なときは、
悪影響を遮断するために、
通気緩衝シートよりも頑強なシートを使用します。

特に既存防水がアスファルト防水の場合は、
アスファルト成分の一部は染み出しやすい性質がありますので、
成分の染み出しを遮断する機械的固定工法が適しています。

ランスロックシートを敷設固定した後は、
密着工法の工事手順2~5までと同じです。

当社施工例:機械的固定工法ランスロックシート固定

(4)トップコート塗り替え

ウレタン系のトップコートが塗ってあり、
かつ、現在の防水表面が良好な状態であれば、
ウレタン系トップコートを塗り重ねるだけで、
防水機能の回復あるいは強化を図ることが可能です。

トップコートの塗り替えだけで防水機能を維持するには、
3~5年程度の周期で定期的に塗り替える必要があります。

5.付帯工事

(1)改修ドレン

改修ドレンは、
雨漏りの発生頻度の高いドレン廻りを改修するためのものです。

既存ドレンの不具合を直接修繕するのではなく、
現在のドレンの上に新しいドレンを覆い被せることで、
不具合を目隠しする方法と解釈した方がわかりやすいでしょう。

当社施工例:改修ドレン設置

(2)脱気筒

通気層のある通気緩衝工法と機械的固定工法では必需の装置です。

通気層を通ってきた水蒸気は、
最終的にこの脱気筒から外気に放出されます。

平坦に見える屋上でも、
雨水をドレン方向に流すため僅かな勾配がついています。

脱気筒は、その勾配の一番高いところに設置します。

脱気筒が無いと逃げ場のない水蒸気は、
防水層を膨れさせ、破れや剥がれを生じさせます。

当社施工例:脱気筒設置(手前中央部)

東京の大規模修繕工事、防水工事、外壁改修工事は、千代田区西神田の東京防水にお任せください

コラム執筆者:一級建築士 佐藤静

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