アンカーピニングエポキシ樹脂注入工事って、
どこの場所で、何のために、どういった工事を行うものか、
工事を依頼する側、施工する側にとっても少し説明や理解が難しい工事です。
マンションやビルの大規模修繕工事を行う際は、
必ずと言って良いほど実施される重要な工事です。
が、工事中に変化が顕著に表われてくるものでもありませんし、
工事完了後に出来形・出来栄えを実感できる工事でもありません。
しかし、人的被害を未然に防ぐための措置として、
大変重要な工事であることは間違いありません。
アンカーピニングエポキシ樹脂注入工法
Q&A
Q1:どこの部位で行う工事ですか
A1:タイルやモルタルの浮いている部位で行います
Q2:何のために行うのですか
A2:浮いたタイルやモルタルが落下しないようにします
Q3:どんな工事を実施しますか
A3:タイルやモルタルが浮くと空洞ができます
その空洞にエポキシ樹脂と言う接着剤を充填して、
タイルやモルタルが剥がれて落下しないように、
コンクリート躯体に固着する工事を行います
さらに、安全をより確実なものにするため、
金属アンカーピンを挿入します
Q4:接着剤の注入処理だけで、地震時でも
剥がれ落ちることはないのですか
A4:エポキシ樹脂は高い接着力を有しています
が、より安全を確保するために、
金属製アンカーを躯体に挿入し支持を強固にします
Q5:工事中、音は発生しますか
A5:エポキシ樹脂を注入する穴を電動ドリルで穿孔します
その時に多少の音が発生します
また、アンカーピンを躯体に固定するときに、
アンカーピンの頭をハンマーで軽く叩くことがあります
そのときにも音は発生します
個人差はありますが大きな音ではありません。
Q6:振動は発生しますか
A6:音が発生するとき、同時に振動も発生します
穴を穿孔するときと、
アンカーピンを軽く叩き固定するときです
個人差はありますが大きな振動ではありません
Q7:音や振動の発生時間はどのくらいですか
A7:アンカーピン1本当たりの作業時間は、
穿孔は数十秒、アンカーピン打ち込みは数秒です
Q8:アンカーピンの本数はどの程度ですか
A8:1平米あたり13本前後が標準です
まぐさ(窓の上)出隅、バルコニー天井の見上げ出隅、
庇の先端出隅など、剥落の危険性が高い部位は
20本~25本/㎡程度を使用します
Q9:エポキシ樹脂を注入するときは、
音や振動は発生しませんか
A9:エポキシ樹脂を隅々まで行き渡たせるには、
静圧注入が最も適しています
機械などは使用しませんので音や振動は発生しません
幅の狭いひび割れにエポキシ樹脂を注入するときは、
多少の圧力を掛けることがあります
が、このときにも音や振動は発生いたしません
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コラム執筆者:一級建築士 佐藤静