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修理したところから再び雨漏り 

大規模修繕

雨漏り再発の原因は?

「2~3年前に修理したけど、
 また雨漏りしだしたので見てもらえませんか?」

というご相談がときどきあります。
雨漏りが再び始まった原因はいろいろ考えられます。

1.応急処置方法が適切でなかった


2.応急処置した部分が再び劣化

3.雨漏り原因の一つは直したけど、
  他の原因箇所は発見できなかったか、直してない

4.建物全体の劣化により新たな箇所からの雨漏り

1.応急処置部分が劣化し再発とは・・

応急処置を行った箇所から雨漏りが再発する原因としては、
次のようなことが考えられます。

①適切な材料が使われていない


②修理した場所が正確でなかったり丁寧な施工でなかった

➂シーリング材が劣化して剥がれた

④地震、強風や交通などで建物が振動しシーリング材が切れた

多くの場合、雨漏り箇所をシーリング材で塞ぐ応急措置をします。

シーリング処理を行えば全てが解決するわけではありません。
が、取り敢えず雨漏りを止めて欲しいというお客様の意向もあり、
雨漏りの根本原因を放置したままになるケースが多いのが実情です。

シーリング材は4~5年経過すると劣化し、
接着力や弾性力が失われ剥がれたり切れたりします。

シーリング材の劣化により、
塞いだ部分に切れが生じたり穴が開いたり
隙間ができたりして再び雨漏りが起こります。

2.元々の施工が不適切な場合


一番外側に行う防水を1次防水と言います。
1次防水が万一破壊されても雨漏りしないように、
1次防水の内側に施す防水を2次防水と言います。

雨漏りに詳しい建築士や熟練の職人は、
雨漏りを起させない納まりを知っていますので、
当然2次防水を考慮しながら施工します。
経験の浅い建築士や職人の場合は、
なかなか2次防水という考えに行き着かないことがあります。

最近は、2次防水処理をコスト上省いている建物、
2次防水処理を知らない現場監督が増えていると感じています。

知識と経験に勝るものは無い!

雨漏り箇所は、目に見えない部分がほとんどです。
その雨漏り箇所を探し当てるには、
納まりに関する知識と雨漏りを修理してきた経験が重要になります。

サーモグラフィーを使って雨漏りを探す出す方法もあります。
が、一長一短があります。

雨漏り修繕や防水工事は、
各所の納まり、建物構造、水の動き、風の方向・強さ
などを総合的に考えないと探すことも直すことも困難です。

雨漏りをどれだけ直してきたか、
防水工事をどれだけ手掛けてきたかは重要です。

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コラム執筆者:一級建築士 佐藤静

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