雨漏り、防水工事 戸建住宅の場合
戸建て住宅の防水工事はバルコニーの床、
外壁サイディングの目地シールくらいじゃないのと
思われている方が多いと思います。
いつも目にしている防水工事場所としては正解なのですが、
実は目に見えない場所でとても重要な働きをしている防水工事があります。
屋根材の下に敷いてあるアスファルトルーフィング、
外壁の内側に施工されている透湿防水シートは、
屋根や外壁の亀裂や穴などの不具合箇所から万一雨水が侵入しても
建物内部に雨漏りしないよう守ってくれる大切な防水工事になります。
・屋根の瓦、スレートなど下=アスファルトルーフィング
・屋根の棟板金や、壁・外壁の取り合い部など=捨て板金
・外壁サイディング内側=透湿防水シートor透湿防水紙
・笠木、手摺笠木の下=捨て笠木、捨て板金
これらの工事は出来上がってしまうと目に見えなくなります。
良くない業者さんですと捨て板金などは省略する
あるいは簡略的な施工に留めるところがあります。
図面上では施工するように描いてあるのですが、
実際は施工していなかったという建物もありました。
原価を抑えるために工事を省いたのか、
現場監督さんの監督不足あるいは監督さんや職人さんの知識不足によって
工事を忘れてしまったのかはわかりません。
幸いにして施工はしてあったけれど、
なぜこの工事が必要なのかの意味を理解しないで施工したために、
本来の役目を果たしていない、もったいない建物もありました。
確実に雨漏りを防ぐには施工手順、施工の納まりが必要なのですが、
残念ながらそれらを知らずに施工した建物です。
基礎を学んでいない技術者や職人が増えていると
痛感することが多くなってきた現状を少し悲しく思っています。
東京防水はこれらの事例を反面教師として学ぶ姿勢を大切にし、
若手技術者や職人の育成に役立てています。