防水材や塗料の1液型と2液型の違いは何ですか?
1液型と2液型で
耐候性に違いはありません
5月14日のブログで塗料のことを少し書いたところ、
ブログを読まれた方から
「1液型と2液型の違いについて教えて欲しい」
とご要望がありました。
日本ペイントさんのHPのFAQには次のように書かれています。
1液型と2液型のウレタン樹脂塗料を比較した場合、
耐候性には大きな違いがありません。
2液形塗料は、塗料液と硬化剤とを所定比率で混ぜ合わせる手間と、
ポットライフという制約がありますが、
耐候性以外の性能、例えば下地への付着性、
乾燥性や塗膜の強度に優れるため、主に公共工事で使われます。
1液形塗料は、塗装作業性に優れており
一般住宅の塗り替えなどに多く使われています。
(以上、日本ペイントHPのFAQより転載)
1液型塗料は硬化剤と塗料液を計量し混合撹拌する手間が必要なく、
開缶後、すぐに塗装を開始することができますので、
作業性に優れているという長所があります。
一方、2液型は付着性、乾燥性、塗膜の強度においては
1液型よりも勝ります。
水性塗料にも2液型はあります
最近、特に都市部では、臭いが少なく環境に優しい水性塗料の需要が多く、
近隣住民さんとのトラブル回避のためにも水性塗料の使用が増えています。
しかし水性の2液型の製品は種類が少ないので選択肢は限られます。
2液型塗料のポットライフとは
ポットライフとは各塗料メーカーさんが製品ごとに定めた、
塗料を混合撹拌後に使用できる限度時間を示した可使時間です。
例えば、ポットライフが23℃で6時間と記載されている塗料は、
混合撹拌したのち、気温23℃の環境下で6時間を超えると
塗料の性能が低下することを表しています。
夏季のように気温が高い場合は、
このポットライフは表示された時間よりも短くなるので、
手早く塗装作業を行う必要があります。
ポットライフを過ぎて塗料が硬化してしまった場合の再利用はできません。
その日の気温や湿度を考慮しながら、
ポットライフ時間内に塗装できる量を計算して混合する必要があります。
このような手間がかかりますので、
2液型を上手に扱うには豊富な経験と知識が必要とされる所以です。
1液型と2液型の価格差は?
同じ樹脂で同じような性能を有した塗料の値段を比較した場合、
1液型のほうが2液型よりも1~2割程度安価な商品が多くあります。
1液型と2液型の違い(まとめ)
1.耐候性はどちらも変わりません
2.付着性、乾燥性、塗膜の強度は2液型の方が優れています
3.2液型にはポットライフ(塗料撹拌後の可使時間)の制約があり、
職人さんの経験と知識が必要になります
4.1液型の方が価格の安い製品が多くあります