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ちょっと難しい!防水工事と建築基準法の話

コラム

「準防火地域に建つ建物なのですが、
ウレタン防水は防火などの法律や規則に関して
問題がなく違反などの無い防水なのでしょうか?」

というお問い合わせを貰いました。

「建物が建っている地域や建物の構造、防水が為されている部位、
防水の下地の材料などによって適用される法律や規定の内容が変わります。
個別要件をお調べしてからでないと正確なことは申し上げられません。」
とご説明しご理解を賜りました。


防水工事と建築基準法との関係は上でも触れたように
様々な要因によって適用となる条文や条文の中の適用範囲が大きく変わります。

一般的なお話をすることは大変難しいのですが、
建築基準法のどういった条文を守りながら工事を行っているか、
基本中の基本の一部をご紹介します。

個別のご質問に関しては、いつでもお気軽にお問い合わせください。


東京防水は、
建築基準法をはじめとした関係法令を遵守することは当然のことと考え、
一級建築士事務所として登録し建設業許可を受けて工事を行っております。

建築基準法第6条の大規模の修繕、
大規模の模様替えによる建築確認申請

これは別件マンションの大規模修繕工事の打ち合わせの時に出たご質問で、
「今回の大規模修繕工事は、建築基準法の建築確認申請が必要になりますか?」
とのお尋ねがありました。

建築基準法上、大規模の修繕または大規模の模様替えを行う場合は
工事着手前に建築確認の申請を必要とします。


大規模の修繕または大規模の模様替えとは、
主要構造部((壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、
過半(1/2 超)にわたり修繕または模様替えすることを指します。

屋上全体の防水工事や外壁全面の塗装工事は、
一種以上の過半にわたる修繕や模様替えに当たるのではないですか?
という疑問を持たれてのご質問でした。


防水工事や塗装工事で、新たな性能等を付加するような改良が伴わない場合、
あるいは建物の構造などに関わらない工事で、
建物表面の仕上げ部分に関する工事だけであれば、
建築基準法上の修繕や模様替えにあたらないと解釈されています。

増改築や新たな性能を付加する工事が伴う、
あるいは構造など重要部分を変えるような工事の場合は
建築確認申請が必要になります。
行政機関に事前に相談・確認するようにしましょう。

建築基準法6条 建築確認申請

建築基準法22条地域に建つ建物の
防水工事

東京23区と都下各市あるいは近隣県市などの市街地は、
防火地域と準防火地域以外の地域について、
建築基準法22条地域に指定されているところがほとんどです。

22条地域に建つ建物の屋根・屋上は不燃材料で造らなければなりません。
しかし建築基準は不燃材料を使用して建てられた建物外部に係る仕上げ材
(不燃材料の上に塗る防水や塗装などの仕上げ材)に関する規定はありません。

防水材や塗料は種類に関係なく、
好きなものを使うことができると解釈されています。

参考:不燃材料とは
コンクリート、 れんが、 瓦、 陶磁器質タイル、 繊維強化セメント板、 厚さが三ミリメートル以上のガラス繊維混入セメント板、 厚さが五ミリメートル以上の繊維混入ケイ酸カルシウム板、 鉄鋼、 アルミニウム、 金属板、 ガラス、 モルタル、 しっくい、 石、 厚さが十二ミリメートル以上のせっこうボード(ボード用原紙の厚さが〇・六ミリメートル以下のものに限る。)、 ロックウール、 グラスウール板
の17種類が建設省告示で指定されています。

本告示に指定されていない外壁サイディングやスレート屋根材などは、
各メーカーが国土交通省に試験データなどを提出申請をして不燃材料として
大臣認定を受けたものを使用することになります。

建築基準法22条 条文内容改正前のものですが、こちらの方が理解しやすので載せました

防火地域と準防火地域

防火地域(駅に至近、繁華街が形成されている場所など)、
準防火地域(防火地域の外側)は各行政が指定し、
その範囲は用途地域図等で確認することができます。

防火地域や準防火地域は火災の延焼拡散を防ぐことを目的としていますので、
耐火構造や準耐火構造など防火に関する構造的な規定や
仕上げに関する規定が多くあります。

その中で、屋根・屋上に関する規定に関しては、
平成12年、当時の建設省(現在の国土交通省)は「平12建告第1365号」の告示
で防火地域と準防火地域に建てる建物の屋根の構造方法を明確にしました。
(告示は法律と同等の効力を有します)

この告示によりますと防火地域や準防火地域内で
防水工事を行う屋根・屋上は耐火構造で無ければならないと規定しています。

コンクリートで作られた屋根・屋上は耐火構造です。
その上に50mm以内の断熱材を敷いてアスファルト防水、シート防水、
ウレタン防水などの防水を施すことは建築基準法に適合した工法になります。

建設省告示第1365号 防火地域または準防火地域の建築物の屋根の構造方法を定める件

ちょっと難しいコラムになってしまい大変申し訳ありませんでしたが、
東京防水は法令をきちんと守って防水工事を行っています。

東京防水の一級建築士コラムでは、建築基準法をはじめとした法令、難解な建築技術などをわかりやすく解説します。

東京防水ホームページhttps://tokyobousui.com/

コラム執筆者:一級建築士 佐藤

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