リ・ルーフシステム(屋根改修工法)の施工手順
前回のブログで書きましたスレート・金属屋根改修工法
「リ・ルーフシステム」の施工手順を、
弊社が施工したスレート屋根の実例写真を使ってご紹介いたします。
リ ・ルーフシステムとは
屋根補強と断熱を兼ね備えた発泡ウレタンのSGフォーム層と
超速硬化ウレタン防水層さらに遮熱トップコートの3層を重ねることで
屋根補強、防水、断熱と遮熱の4つの効果を実現できる屋根改修工法です。
大切な建物の延命を図り建物内の設備を雨漏りから守りつつ
冷暖房費を節約して省エネを実現することができます。
・建物の概要
所在地:東京都大田区
構造・規模:鉄骨造スレート葺き平屋建て
屋根面積:約250㎡(水平投影面積、吹付け面積は約360㎡)
1.ボルト頭カット(ビスカット)
スレート屋根板はフックボルトを使って母屋に固着されていました。
屋根面より突き出したボルト頭をカットしていきます。
ボルト頭を残したままの状態で施工しても問題は無いのですが、
SGフォーム層及び超速硬化ウレタン防水層を保護し、
不具合発生の危険を減らすために、
電動サンダーを使ってボルト頭をカットしました。
2.高圧洗浄
高圧洗浄水を使って屋根面に付着した
油脂、汚れ、異物、塗料残留物などを洗い流します。
3.掃き出し、ケレン
高圧洗浄で流し落とせなかった汚れやボルト錆を
ブラシ掛けとケレンによって除去します。
4.シーリング処理
スレート板の重ね隙間や棟笠木との取合い隙間を
シーリング材を使って埋めていきます。
屋根面を平滑にすることでSGフォームの接着性、密着性を高めます。
5.飛散防止用の屋根養生
SGフォームや超速硬化ウレタンを吹付ける際、
それらが飛散することで人的・物的被害が生じないように
屋根上面を養生シートで囲います。
人が立って作業できる空間を作り出すため、
養生作業には4~6人程度が必要です。
6.SGフォーム吹付け
発泡ウレタンであるSGフォームは
専用機械で吹き付けることで均質な断熱層を作ることができ、
さらにスレート板の補強にもなります。
SGフォームは1㎡あたり1.0kgを標準として吹付けますが、
吹付け後発泡しますので2~3回に分けて均一に平滑に仕上げ、
層厚が約10mmとなる断熱補強層を形成します。
7.超速硬化ウレタン吹付け
ウレタン防水層を形成する超速硬化ウレタンを吹付けます。
超速硬化ウレタンは1㎡あたり1.5kgを吹付けますが、
数秒後には指触硬化しやり直しができない工程となりますので、
2~3回に分けて均一に平滑に吹付けます。
8.トップコート吹付け
最後に反射率の高い遮熱トップコートをスプレーして完成です。