ウレタン防水 1液型と2液型の違いと特徴
賃貸マンションをご所有で、
屋上防水とベランダ防水の改修工事を
考えていらっしゃるお客様からのご質問でした。
以前、塗装工事を行った際、塗料には1液型と2液型があったので、
防水材にもあるのかと疑問になりお尋ねになられました。
1液型2液型それぞれに、
長所、短所があります
東京防水は1液型を標準にしています
ウレタン防水材にも塗料と同様、
主剤と硬化剤を混合して使用する2成分形(2液型)と、
主剤と硬化剤を既混合し一つの缶に納められた1成分形(1液型)
の両タイプがあります。
<2成分型ウレタン材>
メリット
1.正しい秤量と混合撹拌されたウレタン材は、
塗膜内で一様に硬化が進行するのでバラツキのない塗膜形成が可能です
2.初期硬化に優れているので、
塗膜の初期不良の発現を抑えることができます
3.未開封であれば長期間の保管が可能です
デメリット
1.秤量、配合ミスや撹拌不良によって、
塗膜品質にバラツキや不良が発生しやすくなります
2.使用済の廃棄缶(産業廃棄物)が多くなります
<1成分型ウレタン材>
メリット
1.秤量や配合ミスが無い上に、
撹拌不良による硬化不良や物性未発現がないので、
一定の塗膜品質が確保できます。
2.小分け、混合撹拌の必要が無いのですぐに施工できます
特に小面積の施工に便利です
3.使用済廃棄缶(産業廃棄物)を約26%減らすことが出来ます
4.ラミネート缶のためリサイクルが可能です
デメリット
1.缶を開封した後は、速やかに使い切る必要があります
2.未開封の缶でも保管可能期間が短くなります
3.2成分型に比べて材料価格が高くなります
1成分形のエバーコートZero-1Hを
標準としています
ダイフレック社のエバーコートZero-1Hは、
従来のウレタン防水材に比べ高耐久、高耐候、高物性の塗膜性能に、
大きくレベルアップした1成分形ウレタン防水材です。
従来の1成分型のデメリットを克服
1成分形は、
空気中に含まれる水分と反応して硬化する原理を利用しています。
そのため初期硬化速度が遅くなることで、
防水塗膜の形成に遅れが生じるなどの懸念がありました。
また、2成分形よりも肉痩せを起こしやすいとも指摘がなされていました。
これらの問題点を克服したのが、エバーコートZero-1Hです。
専用の促進剤を添加することで、即硬化、厚塗りが可能となりました。
さらに、進化したエバーコートZero-1H
1.立上りの施工は、補強メッシュ無し工法の技術審査を取得しています。
だから、パラペット、庇、側溝などの立上りは、
補強メッシュ無し仕様を使って、省力化することが可能です。
2.様々な防水層・下地(アスファルト防水、シート防水など)に対し、
密着工法にて改修できます。
3.2回目以降の改修は防水層撤去の必要が無い、
ウレタン塗り重ねによるオーバーレイ改修が可能になるため、
ライフサイクルコストの低減が図れます。