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大規模修繕工事と防水工事の建築基準法 防耐火導入編

コラム

分譲マンションや賃貸ビルの管理会社の技術職の方から、
屋上防水や外壁塗装の防耐火に関してご質問を受けることがあります。

建築士でもちょっと難解な分野です

建築基準法や建築基準法施工例に記載されているとは限らず、
国土交通省(建設省)告示であったり、
国土交通省(建設省)建築指導課長通達で、
法文の解釈を通知している場合もあります。

順番に読み解いていくことは、
難解なパズルを紐解いていくような感覚です。

防耐火規定の基本語句

1.防火地域:「火災発生の際、その火災が他に及ばない」ことを目的として、
        都市計画法で定める地域地区

2.準防火地域:「火災の延焼速度を遅くし、市街地の防火に役立てる」
        ことを目的として、都市計画法で定める地域地区

防火地域は駅周辺や繁華街に、
準防火地域はその外側に設定されるのが一般的です。

3.耐火構造:1時間耐火、2時間耐火、3時間耐火の3種類があります。

       壁、柱、床その他の建築物の部分の構造のうち、
       耐火性能(通常の火災が終了するまでの間当該火災による
       建築物の倒壊及び延焼を防止するために当該建築物の部分に
       必要とされる性能)を有する構造です。

       建築物の倒壊や火災の延焼を防ぎ、
       安全に避難できるための構造です。

       耐火構造の建物は「耐火建築物」のひとつです。

4.準耐火構造:壁、柱、床その他の建築物の部分の構造のうち、
        準耐火性能(通常の火災による延焼を抑制するために
        当該建築物の部分に必要とされる性能)を有する構造です。

        耐火構造よりも緩やかな基準で、
        火災の延焼を抑制するための構造です。

       準耐火構造の建物は「準耐火建築物」のひとつです。

5.防火構造:建築物の外壁又は軒裏の構造のうち、
       防火性能(建築物の周囲において発生する通常の火災による
       延焼を抑制するために当該外壁又は軒裏に必要とされる性能)
       に関して政令で定める技術的基準に適合する構造です。

       鉄網モルタル塗、しつくい塗その他の構造で、
       国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの
       又は国土交通大臣の認定を受けたものを言います。

6.不燃材料:建築材料のうち、不燃性能(通常の火災時における火熱により
       燃焼しないことその他の政令で定める性能をいう。)
       に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、
       国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を
       受けたものを言います。

       政令で定める性能及びその技術的基準は、
       建築材料に、通常の火災による火熱が加えられた場合に、
       加熱開始後20分間次の各号(建築物の外部の仕上げに用いるもの
       にあつては、第一号及び第二号)に掲げる要件を満たしている
       ことと規定しています。

       一 燃焼しないものであること

       二 防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を
         生じないものであること

       三 避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること


       そして、建設省告示1400号、国土交通省告示1178号(改正)
       で不燃材料を具体的に定めています。


7.準不燃材料:建築材料のうち、通常の火災による火熱が加えられた場合に、
        加熱開始後10分間、6.不燃材料に掲げる要件を満たしている
        ものとして、国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の
        認定を受けたものを言います。

        具体的な材料は、建設省告示1401号に定めています。

8.難燃材料:建築材料のうち、通常の火災による火熱が加えられた場合に、
       加熱開始後5分間、6.不燃材料に掲げる要件を満たしているも
       のとして、国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定
       を受けたものを言います。

       具体的な材料は、建設省告示1402号に定めています。

東京の大規模修繕工事、防水工事、外装修繕工事は東京防水にお任せください。

コラム執筆者:一級建築士 佐藤静

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