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換気口からの雨漏りを防ぐ 換気口廻りの防水対策

コラム

調理コンロの熱や臭い排出用のレンジ換気、
シックハウス対策義務化による換気設備の設置により、
建物の外壁は穴をあけ換気口が設けられています。

この換気口からの雨漏りが増えているのも最近の傾向です。
原因は、作業員の知識不足や技術不足によるところが多いと実感しています。

換気口廻りの雨漏りを防ぐには、
どういった点、どの部位の施工に注意を要するかを解説いたします。

(一社)日本窯業外装材協会が推奨する
住宅外装テクニカルセンター刊「換気口周辺の防水施工マニュアル」
では、換気口廻りの防水施工方法・手順を解りやすく丁寧に解説しています。

より詳しい情報は「住宅外装テクニカルセンター」URLをご覧ください。

https://www.nyg.gr.jp/gizyutusiryou/data/kanki_manual.pdf

換気口の種類と特徴

外壁に飛び出している換気口は大きく2種類あります。
雨漏りや外壁内結露などが起きにくいのは、
外挿型ベントキャップ(フード型)です。

1.内挿型ベントキャップ

外壁取付部から進入した雨水を素早く外部に排水したり、
あるいはパイプダクト内で発生した結露水を外部に排水したり、
これら水捌け機能は内挿型ベントキャップの方が外挿型よりも劣ります。

木造建物や鉄骨建物の窯業サイディングやALCなどの外壁材は、
雨水や結露水により含水率が上昇することで耐久性が劣り、
特に冬期間は凍害等を引き起こす原因となって、
外壁材が腐朽するなど劣化を促進させます。

内挿型ベントキャップ

内装型ベントキャップ


2.外挿型ベントキャップ
  (換気フード、パイプフード)

外挿型ベントキャップ(フード型)は、
外壁を貫通したパイプをカバーで覆い隠すため、
雨水が入りにくい構造です。

加えてパイプの外側にカバー器具を設置するため、
パイプダクト内で発生した結露水も外部に排出しやすい構造です。

外挿型ベントキャップ(フード型)

外挿型ベントキャップ(換気フード)

換気口設置時に使用が好ましい防水対策補助部材

1.(換気)接続パイプ

換気に使用する接続パイプは塩ビ樹脂管が適しています。
フレキシブル管やスパイラル管を使う現場を多く見かけますが、
防水上欠陥が生じ易い素材ですので、施工時には注意が必要です。

接続パイプは室内側を高く屋外側が低くなるように敷設します。
万一の雨水の進入や結露水を外部に排出するために、
室内側から屋外に向けて勾配を確保する必要があるからです。

2.貫通スリーブ(パイプ受け)

住宅外装テクニカルセンターが、
「換気口周辺の防水施工マニュアル」を作成した2004年頃は、
パイプ受けの利用が多い時代でした。
が、現代は貫通スリーブの利用が広まっています。

貫通スリーブを設置すると、
外壁及び内壁との取合い・納まりが良くなり、
建物振動によるパイプ廻りのシーリング切れを抑えたり、
換気扇のモーター振動を建物に伝えることが少なくなります。

貫通スリーブは予め内部に勾配が付いていますので、
接続パイプの排水勾配を確実に取ることが出来る上、
外壁の貫通孔廻りのシール処理が容易に確実に施工可能です。
結果、雨水の進入を許す箇所や施工ミスを防ぐことができます。

防水性を高めた防水貫通スリーブ、
防火性を高めた不燃貫通スリーブ、
断熱材が内蔵された断熱貫通スリーブなどもあります。

予算の都合上かあるいはこういった部材の存在を知らないか、
貫通スリーブを使用しない建設会社や作業員を見かけることがあります。

貫通スリーブの一例

3.防水ゴムシート

木造ツーバイフォー工法やALC外壁など面でパイプを受けるとき、
パイプ受け同等の役割をする部材として使用します。

4.防水テープ

防水テープは面で接着するため、
シーリングよりも高い防水効果が期待できます。

特に防水紙の重なり部分の接着に用いたり、
入隅シーリング部分を防水テープで覆い重ねると、
防水テープの面による防水効果は高まります。

防水テープはブチルゴムが主要素材ですので、
伸縮性が高く裂け切れる心配はほとんどありません。

また、防水テープには片面接着と両面接着の2タイプがあります。
防水紙などを上下に重ねて接着するときは、
両面タイプを使うことで施工性が良くなり、
かつ防水性能を確実にすることができます。

東京の大規模修繕工事、防水工事、外装改修工事は千代田区西神田の東京防水にお任せください。

コラム執筆者 一級建築士 佐藤静

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