耐火建築物とは、
主要構造部(柱、はり、壁、床、屋根、階段など)
を耐火構造とした建物のことです。
一般的には、
鉄筋コンクリート造の建築物になります。
耐火構造とは・・
耐火構造は、どんな要件を満たす必要があるのかを見ていきます。
耐火構造には、1時間耐火、2時間耐火、3時間耐火の3種類があります。
適用となる耐火時間は、建物の総階数、当該階の位置、
によって変わってきます。
今回は1時間耐火に絞ってお話しします。
また、柱、壁、床など部位によっても
多少の違いがありますが、
今回は壁仕様でご紹介します。
1.鉄筋コンクリート造
コンクリートの厚さは7cm以上必要で、
鉄筋のかぶり厚さは3cm以上必要となります。
2.鉄骨コンクリート造
全体の厚さは7cm以上必要です。
鉄骨のかぶり厚さは規定がありません。
3.鉄骨造
不燃材料で鉄骨を覆う必要があります。
鉄網モルタルで覆う場合は厚さ3cm以上、
コンクリートブロック、レンガ、石の場合は4cm以上の厚さが必要です。
鉄骨造の外壁に使用されるALCは、
7.5cm以上であれば2時間耐火構造になります。
ALCには1時間耐火構造の規定がないので、
7.5cmよりも薄い場合、耐火構造では無くなります。
耐火構造にしなけらばならない建築物
耐火建築物としなければならない規定に関してはとても複雑です。
例えば、防火地域に建つ延べ床面積100㎡を超える
2階建て以上の建物は全て耐火建築物にしなければなりません。
防火地域以外に建つマンションの場合で、
3階以上に住戸がある建物は耐火建築物にしなければいけません。
上で2つの例を挙げて説明しましたが、
建築する場所における用途地域、地域地区、
防火に関する規制の種類、建物の用途・規模などにより、
耐火建築物にしなければならない要件が規定されています。